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robots.txtを使って自社コンテンツを生成形AIから守る方法とは

robots.txtを使って自社コンテンツを生成形AIから守る方法
admin

現代のデジタルコンテンツの保護は、特に生成系AI(Generative AI)の進化に伴い、重要性を増しています。ChatGPTなどのAIツールが進化する中で、自社コンテンツの無断使用や不正利用を防ぐための対策が必要です。この記事では、これらのAIクローラーをブロックするためのrobots.txtの記述方法と、そのメリット・デメリットについて説明します。

robots.txt とは?

robots.txtの基本的な役割
  • 検索エンジンのクローラーを制御: 検索エンジンのボットに対して、特定のページやディレクトリのクロールを許可または禁止する。
  • 検索ボット以外の特定のクローラーをブロック: 悪意のあるボットや不要なクローラーがサイトにアクセスするのを防ぐ。
  • クロールしてほしくないファイルを指定: 機密情報や非公開ページなど、特定のファイルやディレクトリのクロールを禁止する。

robots.txtとは、ウェブサイトの管理者がサイトの特定の部分にアクセスするロボット(クローラー)を制御するためのテキストファイルです。このファイルはウェブサイトのルートディレクトリに配置され、検索エンジンやその他のクローラーに対してどのページやディレクトリをクロールしてもらいたいか、またはしてもらいたくないかを指示します。

robots.txtの指示は絶対ではなく、一部のクローラーや悪意のあるボットはこれを無視する可能性があるため、完全なセキュリティ対策にはならないことに注意が必要です。

WordPressのrobots.txtについて

WordPressでは、robots.txtファイルが最初は仮想的に生成されます。プラグインを利用してrobots.txtを編集するか、FTPクライアントやホスティングサービスのファイルマネージャーを使用してrobots.txtファイルをWordPressのルートディレクトリにアップロードすることで、物理的なrobots.txtファイルを作成し、仮想robots.txtではなく物理的なrobots.txtファイルが優先されます。

注意点
以下の設定では仮想robots.txtが生成されない可能性があります
  • パーマリンク設定が「基本」に設定されている
  • WordPressがサブディレクトリにインストールされている

クロールをブロックする書き方

robots.txtは、ウェブサイトの管理者が検索エンジンやクローラーに対してクロールの許可や禁止を指示するためのファイルです。このファイルを適切に設定することで、特定のAIクローラーから自社コンテンツを守ることができます。

以下に、代表的なAIクローラーをブロックするためのrobots.txtの記述例を示します。

# ChatGPT関連のクローラーをブロック
User-agent: GPTBot
Disallow: /
User-agent: ChatGPT-User
Disallow: /

# ClaudeBot関連のクローラーをブロック
User-agent: ClaudeBot
Disallow: /

# Google-Extendedを含むGoogleのクローラーをブロック
User-agent: Google-Extended
Disallow: /

# Microsoftの生成AI(Copilotなど)のクローラーをブロック
User-agent: Bingbot
Disallow: /
User-agent: BingPreview
Disallow: /

# Common Crawlのクローラーをブロック
User-agent: CCBot
Disallow: /
ブロックするメリット
  • コンテンツの保護: 自社の独自コンテンツや有料コンテンツが無断で利用されることを防ぎ、競合他社に有利な情報を渡さないようにできます。
  • リソースの節約: 不要なクローラーのアクセスを減らすことで、サーバーの負荷を軽減し、パフォーマンスの向上を図ることができます。
  • プライバシーの確保: 特定のAIクローラーがユーザーデータや機密情報にアクセスするリスクを低減できます。
ブロックするデメリット
  • 検索エンジンへの影響: AIで検索や調べものをするユーザーが増えている中で自社のサービスがブロックしていることによって表示されない可能性があります。
  • AIサービスの利用制限: 自社が提供するサービスや製品が他の企業のAIツールと連携する必要がある場合、その機能が制限されます。
  • 完全なブロックの難しさ: すべてのAIクローラーを完全にブロックすることは難しく、新しいクローラーやユーザーエージェントを特定して更新し続ける必要があります。

WPプラグインで仮想 robots.txt を編集する

WordPress には、仮想 robots.txt 編集のみを目的としたプラグインがいくつかあります。

Rank Math SEOは、SEO最適化のための包括的なツールを提供する人気のプラグインです。このプラグインは、直感的なインターフェースを持ち、robots.txtファイルを簡単に作成および編集する機能を提供します。Rank Math SEOは多機能で、初心者から上級者まで幅広く利用されています。

そのほかにも以下のようなプラグインがあります。以下のリンクをクリックするとプラグインページに遷移します。

これらのプラグインは、それぞれ異なる特徴と利便性を持っております。対応バージョンや更新頻度、PHPのバージョンを確認してあなたのサイトのニーズに最も合ったものを選ぶと良いでしょう。

まとめ

自社コンテンツを生成形AIから守るためには、適切なrobots.txtの設定が重要です。しかし、ブロックのメリットとデメリットを十分に理解した上で、戦略的に対策を講じることが求められます。コンテンツの保護と公開のバランスを取りながら、最適な方法を見つけることが重要です。

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